本書は、水波霊魂学を初めて学ぶ人に向けて、水波霊魂学の全体像がこの一冊で分かるように書かれたテキストとなっています。
これまで水波一郎師の書かれた膨大な書籍の中から、まず初めに読むべき一冊と言えます。
宗教が嫌われる世の中になり、無宗教の人々が増えた現代においても、人生のさまざまな場面において、宗教的なテーマについて、見聞きする機会があると思います。
例えば、人の死後には、天国や地獄があること。善行を行えば、天国に行き、悪行を行えば、地獄に落ちる。墓や仏壇に手を合わせ、先祖供養は大切であること。等、それらは社会通念となって、私達の半ば常識となっています。
本書で語られる水波霊魂学では、そうしたこれまでの霊魂についての常識と呼ばれる知識の一つ一つに対して、用語も実情を反映するように適切に改めながら、一切の曖昧さやごまかしのない分析を行い、新しい解釈について語られています。
その際に、これまでの常識を覆すような内容が多々ありますので、読む人によっては、抵抗を感じる人もいるかも知れません。
ですが、一度立ち止まって考えてほしいのは、それら社会に広まっている霊的な常識について、なぜそう言われているのか、その仕組みや由来について詳しく問われると、誰も答えられる人はいません。いわば誰かが言い始めた、迷信に過ぎないのです。
迷信でありながらも、当たり前の常識として認めてしまっているのが、無信仰の現代人なのです。
実は霊魂についての学問は、ここまで膨大な情報が集められ、霊魂の世界について、詳細に研究が行われたのは、人類の歴史において、水波霊魂学が初めてなのです。人が新しい学問分野について学ぶ時、これまでの先入観や偏見は役に立たちません。
本書を読めば、日々生きる上において感じるような、霊的な事柄についての素朴な疑問が、全て体系的に理解できるように書かれています。ぜひ、まっさらな気持ちで最後まで諦めずに読んでもらいたいと思います。
私は、水波霊魂学を学ぶようになり十数年が経ちますが、本書を読みながら、初めて学び始めた頃のことを思い出しました。
それまで私は、宗教とは、神や仏に帰依することによって、物質世界の欲望を捨てて、束縛された不自由な人生を歩むことと思っていましたが、そうではありませんでした。
水波霊魂学では、宗教のような教えではなく、霊的世界の法則について語られます。その霊的世界のさまざまな法則は、物質世界のさまざまな法則と同じように、過去から未来まで一切の狂いなく働き続けるような、霊的世界の隅から隅までを統一するような、人知の及ばない精密なものであることを理解することができました。
この世界を創造されたのが神様であるのならば、神様の生み出されたこの世界の法則を知ることで初めて、この世界を生きる生命体としての、真の幸福に向かって自由に生きることができることを知りました。
そのことを知った時、普段見慣れたこの世界の景色が、目の前の景色自体は何も変わっていないのに、霊的世界の法則を通じて、神様がどこか遠い世界におられることを感じて、とても清々しいものに見えた心地がしたことを思い出しました。
そんな清々しさを、ぜひ新しい水波霊魂学の読者の皆さんにも味わっていただけると思っています。
これからの人生を変えるかも知れない、おすすめの一冊です。