霊的修行者のまわり道日記

一般社団法人契山館の会員のブログです。このブログは個人の理解の範囲で書いており、会の公式な見解ではありません。

人生と苦行

日々の行法は、いつも何が起こるか分からない。

何か大きな出来事がある前後に、充実した修行が行える日もあれば、今日のようになんでもない一日の終わりに、とても充実した修行が行えることもあって、行法の世界は奥が深い。何かを期待して、行じることは正しいことではないのかもしれない。でも、こうした一日の終わりは幸福そのものであると思う。

そんな修行の日々を思い返してみて、会に入る前に抱いていた修行の世界のイメージとは、全く異なっていることに気付かされる。今日の新聞に、天台宗の行者が、12年間御堂にこもって、毎日3000回拝み続ける行に入った、との記事が書かれていた。修行といえば、こうした荒行・苦行のイメージが先行し、世俗に暮らす自分にはとてもできないと、思い込んでしまっている人もきっと少なくないと思う。

でも、今思う。霊的な道を知らない人生こそ、苦行であると。低い霊的影響ばかりを受けながら、高級霊魂の指導も得ず、独力でカルマを超えなければならない人生こそ、苦行中の苦行に違いない。

おまけに、未熟な潜在心を抑えるべき、現代人の表面の意識は、気骨のあった昔とは違って、辛さや苦しみや痛みを極端に避ける現代文明の中で、ますます脆弱にやせ衰えつつある。凡人にはもう、正しい人生など送れない時代が、来てしまっているのではないだろうか。

人々に真実を伝えたい。