霊的修行者のまわり道日記

一般社団法人契山館の会員のブログです。このブログは個人の理解の範囲で書いており、会の公式な見解ではありません。

科学教



現代人は、まず科学に出会い、その便利さというご利益に満たされ、やがて万能かのように錯覚する。そして、意識的に、あるいは無意識的に、宗教を、霊魂を遠ざける。そして、時が経ち、老いを迎えて、科学では解決できないような問題に直面した時初めて、藁にもすがるように神様に祈る。

その心の矛盾を、ほとんどの人は知らない、考えたことがないのではないだろうか。若くて健康なあいだに、いつしか固く築き上げられてしまった科学への強い信仰を、老いたり体が弱くなったときに、急に180度切り替えることは困難だろう。また、現代社会は、普通に生きていれば自然にそうした価値観になるようできているように思う。言わば、幼少の頃に、知らない間に科学教に入信させられているようなものだ。

やはり、幼少の頃から信仰への何らかの下地を築くよう育てられなければ、霊魂の存在に気づくことは難しいのではないだろうか。